本の中のデザイン

今回の課題は「自分の好きなデザイン」ということで、ずっと地味〜に「好きだなぁ〜」と思っていたデザインを紹介したいと思います。


その本がコチラ。

J.Kローリング氏作の『ハリー・ポッター』シリーズ。

言わずも知れた世界的に有名なファンタジー作品です。

みなさんの中にも、実際に映画やこちらの原作を読んだことがあるという方がいるのではないでしょうか。



...と言っても、今回紹介したいデザインは「表紙」ではなく、この本の「中身」

つまり、「本文デザイン」です!(この名称が正しいかは分かりませんが)


まずはこちらのページをご覧ください。

こちらのシーンは『ハリー・ポッターと賢者の石』第3章「知らない人からの手紙」より、ホグワーツから届いたハリーの入学許可証をバーノンおじさん(ハリーの伯父)が奪い取り、怒鳴りつけるシーンですが、

セリフの文字の大きさが所々違っていることでハリーやおじさんの声の大きさや、怒鳴った時の苛立った表情などがより想像しやすく、思わず(ひえ〜〜)と思ってしまうようなシーンになっていると思います。


『ハリー・ポッター』シリーズではこういった本文における表現の工夫が多く見られるのですが、個人的にはこの表現の工夫が、この作品の面白さをより際立たせているように感じています。




そして、こうした表現の工夫の中で、特に私が好きな表現がコレ!

手紙新聞といった、作中に出てくる「文書」系。こんな感じで四角の枠に文字が囲まれていて、キャラクターが読んだ手紙などを自分も実際に読んだ感覚が味わえるので、より物語の世界に没入することができる気がします。


↓ホグワーツの入学と授業に必要なもののリスト。コレなんかは特にワクワクしちゃいますね〜〜!!!


他にも、キャラクター毎に手紙のフォントが違っていて、キャラクター毎の個性が現れていたり、

(ハグリット、ハリー→ゴシック体 柔らかい印象、子供、田舎っぽい、字が汚い?)

(マクゴナガル先生、チャーリー(ウィーズリー家次男)→明朝体 大人、上級生、字が綺麗)



『ハリー・ポッター』シリーズ特有の「呪文」も、使われているフォントが曲線を帯びて魔法っぽい不思議感?が出ていたりと、探してみると色々な表現の工夫がありました。




このように、本には装丁だけではなく中身の本文にもデザインが施されていて、ファンタジー作品などの児童書には、その作品の世界観を本全体で表現しなければならないため、読んでいてそこにいるかのような臨場感ワクワク感を感じられるような工夫がたくさん込められています。

これは、私が主に児童向けの作品が好きな理由の一つなのですが、この「本文デザイン」も、子供たちがワクワクしながら物語に入っていったり、臨場感を感じるためのデザインという点で、すごく好きなデザインです!



おまけ的に、文庫版や英語版でも比較したいなと思ったのですが金銭的にも難しいので少し調べてみました。

こちらの記事がとても詳しく比較されていたので、もしハリー・ポッター読んでみようかな...という方がいれば参考にしてみてください。

こちらの記事によると、新書版が単行本と同じ文字装飾が付いていて、似たイメージで読めるそうでした。書いている方も本の厚みから単行本をオススメしていましたが、私も同じ理由で単行本をオススメしたいですね!この厚さがいいんですよ.....。

中学生の頃、学校の図書館で借りては重いのにリュックに入れて家と学校で毎日読んだりしてました(思い出)




(おまけのおまけ)

『海底二万マイル』の「ポプラキミノベル(子供向け)」上と「新潮文庫(一般向け)」下の紋章の部分を比べてみました。形はおおよそ一緒でデザインされてました!

子供向けのほうが装飾味がある感じでした。

三か月文庫

三ヶ月間書くので三か月文庫です。

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